結婚を勝ち組と誇示するオンナ、彼女は友達のブラックリスト入りした

「私、現在23歳。爆弾落としま~す!」
果奈(仮名)は嬉しそうに友達の輪の中心に入ってきて、そう叫んだ。
その場にいた玲子(仮名)と、その大学時代の仲間達は、取り合えず話を聞く態勢をとった。
果奈は玲子の、大学時代の遊び仲間8人のメンバーのひとり。
ただ、他の7人のなかでは、チョットだけめんどくさいオンナ、として暗黙の共通認識がある。
(本文中の{}内は執筆者の呟き)
オンナの結婚は人生で必要不可欠?
オンナにとって『結婚』とは何なのだろうか。
結婚はするのが普通?とか、しなくてはいけない?など、あなたの人生の中で結婚のポジションはどこにありますか?
家族、夫婦、結婚、これらの形が世界的に多様化している現代。
特に先進国では多くの国が、結婚や子供の有無により仕事や社会から偏見の目で見られることは無くなっている。
フランスでは事実婚が当たり前のようになっているのに対して、日本はまだ結婚に対する偏見をオンナ自身が抱えていることが多い。
そんな中、果奈はみんなの視線が、自分に集まったのを確認すると声だかに言った。
「結婚します!」
「子供できました!」
満面の笑みで報告したのだ。
集まった7人の中に、衝撃が走った。
「えっ?!うそ!ホントに?」
誰もがにわかには信じられなかった。だって、、、
果奈の彼氏いない歴は?=人生なのだ。
23歳社会人一年目。その場にいた誰もが仕事に慣れるのに一生懸命だった時。
「入社して研修があったじゃない、その時に知り合った人」
どうやら相手は、研修センターで知り合った同期の男性。
新入研修の帰りに、どんな流れでそうなったのかはわからないが、寄り道をして親密な関係を持った。
{いったい何の研修したんだい!早すぎじゃね?理解しがたい}
23年間彼氏の居なかったオンナが、人生で初めて関係を持ったオトコ。
そしてその結果、ひとつの命が宿った。という事のようだ。
{ものすごいヒット率だ}
結婚マウントを取りに来るオンナ
妊娠が判明し、結婚の意志を確認した二人は早々に入籍した。
旧姓:西村果奈から、新姓:沖本果奈、に苗字が変った。
その途端、めんどくさいオンナ果奈は、そのめんどくさい性格がパワーアップした。
人は呼び慣れている名前を、そうすぐには変えられない。わかってはいてもつい旧姓で呼んでしまう。
果奈はそこに、チョ~敏感に反応する。
「私、もう西村じゃない!」
うっかり旧姓を言おうものなら、烈火のごとく怒りをあらわにするのだった。
{そんなに苗字が変ったことをアピールしたいんかい}
ある日玲子が仲間のオシャレなパンプスを褒めたら、上から言葉をかぶせるように、こう遮ってきた。
「ワタシ、妊娠してるからヒールとか履けないし~」
「洋服とかも、妊娠すると制限あるし~。ホント妊娠すると、た・い・へ・ん!」
笑いながら、嬉しそうに自分の妊娠の話に持っていこうとする。
玲子とその仲間達は、苦笑いするしかない。
{いるいる、特に他人が褒められていると、自分の話をぶち込んでくる自己中なオンナ}
そう、確かに妊娠すると自分ひとりの身体では無いわけだから、慎重に生活をしなければならない。
そんな中、挙式までもうすぐというときに、果奈に切迫早産の診断がおりた。
『切迫早産』とは、赤ちゃんが出てきそうな状態や、破水をしてしまった状態。
当然のことながら早産を防ぐためには、程度の差はあるが安静が必要。
果奈も医者から安静の指示を受け、できれば挙式も延期するように言われた。
でも、だ!
勝ち組オンナ=結婚&妊娠、の図式が出来上がっている果奈の心には、その医者の声は届かなかったようだ。
周りの心配を聞かずに挙式&披露宴、二次会までもを強行した。
{子供の命を危険にさらしてでも結婚式をするかぁ?}
玲子は二次会で新郎に聞いてみた。「果奈のどこが気に入ったの?」
即答で「胸と顔」
ニヤッと言ってのけたこのオトコの頭の中って、、、
このツッコミどころ満載のオトコとオンナ。
ある意味運命の出会いだったのだろう。
結婚後も出産後も、自分がメインになっている家族写真を、日々送り付けてくる果奈。
{普通、子供生まれたら子供メインの写真だろ!自分大好きなオンナだ}
常に、自分が中心でいたい自己中オンナ果奈。
『私は勝ち組』アピールはいつまで続くのだろう。
この頃を境に、果奈との距離を置き始めた玲子と仲間達だった。