社会人一年目の頃、私は大バカだった!

仕事・副業・複業

社会人一年目、20歳の私は職場で不思議な光景に遭遇した。

東京・恵比寿でおしゃれなOLランチを楽しんだ後、店を出た私と先輩たちの会話。

先輩「あ~お腹いっぱい、おいしかったね」

私 「おいしかったですね(^^)」

先輩「もうお腹に何も入らない!」

私 「本当ですね(^^)」

先輩「じゃ、会社戻ってコーヒー淹れようか」

私 「そうしましょうか(^^)

(心の声:えええ!?)」

お腹いっぱいと言いましたよね?

いやいやいや、冗談でしょ。コーヒーが飲みたいって?お腹いっぱいって言いましたやん。

ていうか!何そのお腹!ランチ前とウエストのサイズ変わってますやん!

これから仕事に戻るんだよ!腹十分目に加え、午後の暖かい日差しのもとで眠くなって作業効率が悪くなる可能性だって否めないんだよ!それなのに、なぜ先輩はそこに追い打ちをかけるような提案をしてくるのか。フードファイターか!一体何を考えているんだ!?

会社に戻って(先輩が)コーヒーを淹れながら、さらなるミッションを仕掛けてきた。「これ、美味しいよ」と、カルディで買っためちゃめちゃ美味しそうなウエハースを勧めてきた。もう、見ているだけで満腹。いや、さっきから満腹なんだが。これ以上は入らないと言ってるのに、コーヒーに加え、お菓子まで。なぜ!

なぜ先輩はこんな過酷なミッションを?

謎の生き物、オンナの先輩。当時、なぜあんなにコーヒーを勧めてきたのか10年越しに理由を尋ねてみた。

私 「ランチの後、なんでお腹いっぱいなのに、コーヒーまで飲んだんですか?」

すると先輩は呆れたように一言。

「あなたって本当、世間知らずのお嬢様だったんだね」

「え!?」と、意図が分からない私に、先輩は丁寧に説明してくれた。

先輩「コーヒーはコミュニケーションの一つなんだよ。普通はそういう雑用って一番後輩が『私が淹れます』って進んでやるもんだと思い込んでたけど、そういうことも先輩が手取り足取り教えるもんなのかね。世代が違うんだね」

そう言い放つと、先輩は遠くを見ながらコーヒーをすすった。

私のほうは、ガンッと頭を後ろから殴られたような衝撃。そうか。先輩たちは、満腹の後のコーヒーを求めていたわけではなく、後輩の私に礼儀や序列というものを教えるため、チャンスをくれていただけなのだ・・・

なんてバカだったんだろう。「私が淹れます」の一言が言えなかった。なんなら「私、ブラックでお願いします」って先輩にリクエストして、コーヒーを運んでもらうくらいバカだった。

コーヒーって、すごい・・・

満腹の後のコーヒー、その意味を考えろ!

今や私もすっかり「オンナの先輩」と呼ばれる立場になってしまった。

そして、とうとう分かるようになってしまった。

満腹の後のコーヒーが、いかに美味しいかを。

眠くても、この後仕事が詰まっていても、ついついコーヒーを口に運んでしまう。

コンビニのコーヒーも十分美味しい。ランチの後の口をすっきりさせるため、ブラックで飲むのが好きだ。さっきまで食べていた幸せな味を、コーヒーでかき消してしまうのはもったいないが、この熱々のコーヒーを飲むと、なんだか仕事が上手くいくような気がしてしまう。

社会人一年目の頃の私に叫びたい。もっと周りの人の声に耳を傾けろ!噛み締めろ!

私に向けられる言葉のすべてが、私のことを想っての言葉だ!

中でもオンナの先輩たちの言うことは、お節介と愛情の塊だ!

自分から進んで、人にコーヒーを淹れられるような人間になれ!

満腹の後のコーヒータイム、あなたの職場にはありますか?

書いた人 本間恵理

新潟県出身。東放学園専門学校卒業。学生時代にラジオの放送作家を経験した後、テレビの放送作家の事務所に就職。リサーチャーとして独立後、2020年7月、女性だけ...

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