わたしの「青春」を邪魔した人たち、全員ばっかみたい!部活なんだから楽しくやらせてよ!

オンナの叫び

「中学生になったら必ず運動部に入りなさい」

父からそう言われた。春に中学校に入学する可愛い娘を想っての、人生の先輩としてのアドバイス・・・そんなんじゃない。わたしの父は、わたしに暴力をふるう人だった。だから、父の急な「父親ぶった発言」は、逆にわたしを混乱させた。正直「えー!?」と思った。なぜ、そんないかにも親みたいなことを言うの?何か企んでいる?でも、これはチャンスかもしれない。部活に入れば合法的に親の元から逃げられる。こうしてわたしは、中学に上がったら部活に入ることに決めた。

ちょうどソフトボール部の部員が2人しかおらず、存続のピンチに瀕していた。顧問自ら、何の部活に入るか迷ってる生徒たちに声をかけていた。「カタチだけでいいから入部してくれ!」そこで、わたしとあと何人か、仲の良い友だちも声をかけられて、カタチだけでいいならと入部した。

虐待「サレ娘」のわたしが、ソフトボール部。

わたしはもともと運動は好きで、特に球技は得意だったので、意外なことにソフトボールも楽しめた。そしてこれまた意外なことに、わたしは素質があったようでピッチャーを任された。

球技って、楽しい!

汗かくのって、楽しい!

いやなことを、忘れられる。

と、思っていたのに・・・そう簡単にはいかないのが人生ってもん。

わたしの青春を邪魔する厄介者が次々表れた。

わたしの「青春」を邪魔する3つの厄介者

まず厄介だったのは部員Aの存在。彼女は良くも悪くもムードメーカーだった。楽しい雰囲気も、険悪な雰囲気も、自由自在に作り出した。誰かが部活でミスをすると激しく怒る。そして自分がミスをするとゲラゲラ笑う。

人に対して「ねえなんでそんなこともできないの」と言う。それが彼女の口癖だった。

先輩が引退したあと、Aが部長になり、同級生、下級生、関係なくそのように接するから、特に下級生はかわいそうだった。だって、反論することもできない。「お前だってミスしてるじゃないか」なんてとても言えない。

次に厄介だったのが、顧問同士のいざこざ。顧問が2人いて、ものすごく仲が悪かった。その原因は、顧問Aの「嫌がらせ」。顧問Bに試合の集合場所、集合時間、開始時間を教えなかった。当然遅れてくる顧問Bに、顧問Aはわざと激しく怒鳴った。顧問Bも負けていなかったけれど、試合会場で繰り広げられる顧問同士のみっともない喧嘩に、わたしたち部員は恥ずかしい思いをしなければならなかった。

ちなみに、顧問Bが、集合場所や時間を教えてもらってなかったと聞いたのは、わたしが学校を卒業してからだ。それまで、顧問Aが正しい、顧問Bがだらしないと思っていた。

きっと、ただでさえ忙しい「教員」という仕事の中で、「部活の顧問」という役割まで与えられて、顧問Aも疲れていたのではないかと思う。腹いせだったのかもしれない。

その他にも、わたしにはまだ問題があった。一番厄介な、わたしの両親だ。

「必ず運動部に入りなさい」そう言った父から、「門限は19時」と決められていた。

通常、校門が閉まるのは17:30だが、運動部の場合は18:30まで練習がある。そしてわたしは学校から家まで、どう頑張っても1時間半はかかる。当然、父が言いつけた19時になど帰れるわけもなく、毎日帰宅すると「なにをしていたんだ」「校門が17時までなんだから18:30まで練習しているわけがないだろう」と、詰められた。運動部に入れと言ったくせに、部活で遅くなるのは認めないという謎のルール。

そして母親。母は母で父と違うことを言い出して「宿題を終わらせなければ部活には行かせない」という謎のルールを課した。両親の方針で、わたしが運動部に入ることは強制だったというのに、これじゃ部活に通えやしない。

部活は楽しい。でもこれ以上厄介ごとに巻き込まれたくない

部員の自分勝手さ。

顧問Aの腹黒さ。

父の理不尽さ。

母の矛盾。

めんっっっっどくさ。

わたしにとって部活が、どんな場所だったか分かる?

虐待「サレ娘」だったわたしが、唯一羽を伸ばしていられる場所だったのに。

部活なんだから楽しくやらせてよ!

くっだらないこと言わないで球投げようよ!

球打とうよ!わたし投げるから!

ばっかみたい。

結局、どこにも居場所はなかった。部活に入って厄介事が増えた。

わたしは高校に上がるときにソフトボールは辞めてしまった。

これ以上のストレスは抱えたくない、と思った。

だけどいま思う。

「続けたらよかった」

高校でキラキラ汗を流して「友情・努力・勝利」みたいな青春をしていた子のほうが、振り返ったときに(要するにいま)「あのときは辛かったけど〜」って笑い話にできるのだ。

そしてもうひとつ、部活をちゃんと続けることで「上下関係」を学べる。

わたしは「上下関係」をまったく守れない。敬語も苦手だ。塾の講師として子どもたちに国語を教える先生なのに。尊敬に値しない人間への敬意など知ったことか、と思ってしまう。先に生まれただけのくせして偉そうに、って。

ちなみに、部員が2人しかいなくて崖っぷちだったソフトボール部は、わたしたちの代で復活したあと、現在なかなかの強さになっているらしい。

後輩たちには、悔いのないように頑張ってほしい。

あーあ、ソフトボール、続ければよかったな!悔いが残ってる。

・・・まあいいか。わたし、本当はバレーボールのほうが得意だし。

あーあ。

あーあ。

あーあ。

小野寺美緒

1月生まれ。本が好き、映画を観る要領で頭に文字を流す。 わたしのような、みっともないおとなでも生きていけるんだ、と思ってほしいと、頭の中のマーブル模様を文字...

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