「もしかして襲われる?」危険と隣り合わせの海外オンナ旅、現地男性に連れて行かれた先で私を待ち受けていたのは?

連れて行かれる車の中で、ほんの一瞬不安を感じた。
中心地を外れ周りはうっそうとした木々に覆われた、細い一本道にさしかかった時だった。
「やってしまったか?」
「私、大丈夫?」
ひょっとして襲われるのか?最悪その後殺されるのか?
現地男性に付いて行ってしまった私
神々が住む島、インドネシアバリ島。
ここバリ島は、ヒンズー教と仏教、バリ島土着の信仰が合わさったバリヒンズーという、独自の宗教の信仰者が9割を占めている。
その成り立ちからか街中に、イスラムと ヒンズー、 仏教、キリスト教それぞれの礼拝所が並んでる所がある。
「困った人や弱者には手を差し伸べる」その風習が根付いている人種の島。
それは、まさしく『神々の住む島』を実感した出来事だった。
ことの始まりは、仕事でバリ島に2週間ほど滞在した帰りの空港だった。
日本が冬の12月に、常夏の島に行ったことが身体に負荷を与えたのか?
夜のフライト予定でもあり、疲れ切っていた私はチェックイン後、搭乗ゲートのイスに腰かけたまま眠ってしまっていた。
遠くの方でしきりにアナウンスをしているようだ。
だが、ほぼ爆睡に近い睡眠状態の私には、英語とインドネシア語のアナウンスは子守歌にしか聞こえない。
ひと眠りして目が覚めて、辺りを見回すと誰も居なくなっている。。。
「ん?なんで?」
ぼーっとした状態で近くにいた空港職員に、フライト状況を聞きに行った。
「この飛行機はもう、飛んだよ」
目覚めて間もない私には、理解しがたい言葉の羅列だった。
「えっ?なんで?私ここにいたよ」
と自分で言いながら、事の事態にようやく気づいたのだった。。。
あっ~。寝てたからか、、、
あの子守歌のアナウンスは、もしかして私のことだったのか~?
空港職員が私のチケットを見ながら、どこかに連絡を入れていた。
「OK Come here! 」
案内されたガルーダインドネシア航空の事務所で、話がまとまった。
フライトを明日に切り替える、希望のホテルを取ってくれる、と。
どうやらアナウンスはしたものの、私の名前を言わなかったことに引け目を感じたくれたのか?
それとも、頻繁に利用しているからなのか?
無料で、フライトを振り替えてくれたのだった。(わーありがとう!ラッキーだわ)
安堵している中で、空港職員がホテルまで送ってくれるというので、一緒に空港内を歩いていると
「もし良かったら、家に泊まるか?」
「明日の出勤も夜だから、空港まで一緒に来れるし」
えっ?泊めてくれるの?
友達ではない一般の人の家に泊まれるなんて、こんな経験はない!
「ホント?ありがと!泊めて!」
よく考えずに即座に返事をしてしまった。
ということで、私は海外で今出会ったばかりの、オトコの人の家に泊まることになったのだった。
ヤバい?覚悟を決めて神に祈った
道中、食事をするために立ち寄った店は、私も大好きなピリ辛みそのカニ専門店。
掘っ立て小屋のような外観で、ワイルドに手で食べる。
バリに慣れていない日本人の感覚からすると、入りたくないような不安になるレストランだ。
とはいえ、現地の人なら誰でも入れるレベルの店ではない。
もちろん自分の分は支払うつもりでいたら、ごちそうしてくれたのだ!
空港職員という職業は、バリ島では高級取りで憧れの職種のひとつである。
だから私も、何も考えずに安心していた。(言い訳だが)
結構お家、遠いな~、そんな風に思っていたら
「ちょうど今日は、妻も子供も妹夫婦も、実家に帰ってていないんだ」
「だから、妹夫婦の部屋が空いてるからゆっくりして」
ちょっと待てよ!
ってことは?あなたと私二人で一晩過ごすの?
だが、よくよく考えたら私はこの人に家族がいるのか?とか独身なのか?とか何も確認しないで泊めてもらおうとしていた。
浅はかだった。
これ?マズイ?
〔バリ島で日本人女性殺害〕とかニュースになるパターン?
何度も来ていて、ひとりで行動することも多く、仕事柄現地の人との接触も多かった。
中途半端に、このバリ島に慣れていた。
海外だというのに、しかもオンナひとりだというのに、、、
私には緊張感というものが欠けていたのだ。
「信じるしかない」
腹を据えて勝負に挑むしかない!そう考えた。
彼の家に到着するまで、平然を装い会話を続けていた。
「ここ、妹の部屋。好きに使って」
彼の家の作りは、中央に台所(外)それを囲うように、兄夫婦、子供部屋、妹夫婦の部屋がそれぞれ別棟で建てられている。
よかった~。別の建物だ~。ひとつ屋根の下ではない。
「ハイ、パジャマにして」 「お風呂はここ、先にどうぞ」
おそらく奥さんのだろうと思われる、洋服まで貸してくれたのだ。(ホッ!)
翌朝、彼の手作りモーニングを頂いているとき
「実は今日、知人がホテルをオープンするにあたっての、プレオープンのパーティーがある。一緒に行こう!」
「オゥゥゥー!行く行く!」
わぁ~襲われなかった上に、パーティーまで参加させてもらえるなんて!
会場までの途中で仲間数人と落ち合うからと、ホテルの一室に立ち寄った。
そこにいたのは、企業経営者やイケメンパイロット達だった♡
パイロットが私に、スイーツのルームサービスを頼みもてなしてくれたのだ~
どうしよう!あっちもこっちもセレブ。
第二のデヴィ夫人のチャンスかしら?
一夫多妻制の国とか、石油王国とかに来ると、どうもこのような金持ちの第○夫人を妄想してしまう、貧乏人感覚の私。
でも、そんな話でよくオンナ同士は盛り上がる。
「大人になったらね、白馬の王子様が迎えに来てくれるのよ」
「かっこよくて、お金持ちで、あなたは幸せになれるのよ」
子供の頃のおとぎ話が、オンナの幸せの価値観を左右してたのだ。
そして実際大人になると
「愛があればお金なんて」と思う若い時代がある。
でも、年齢と共に愛だけでも、お金だけでも幸せを感じることは難しい。
そう現実を、実感するリアルな結婚観が生まれてくる。
その折り合いをどこでつけるか?
オンナの結婚後の人生はやはり、オトコに左右されてしまうから。
日本人の男性と違い、海外の男性は愛情表現が豊かだ。
それを真に受けて男性にのめり込み、お金を貢がされりして挙句捨てられる日本人女性の話をよく聞く。
ここバリでも現地に住んでる日本人から、そんな話をいくつか聞いたことがある。
もちろん、本物の愛できちんと結婚(一夫一妻の形)している人もいるけれど。
その後、プレオープンの素敵なホテルのパーティーに参加。
美味しいものをたくさん食べ、多くのセレブ人たちと一期一会の出会いをして、私は無事その日のフライトで帰国したのでした。
私の今回の行動は、たまたまいい出会いだったに過ぎない。
まだまだ、日本人の女性はお金や身体目当てで襲われる事件や、騙される事例が多発している。
アフターコロナでの旅行の際は、ハメを外しすぎないようあなたも気を付けてね。
最後に空港職員の方、疑ってごめんなさい。
そして、ありがとう!