おじさんたちを責めないで!彼らは「何をしでかすか分からない」モンスターなのだから

オンナの叫び

いいぞ!もっとやれ!おじさんファインプレー集

わたしはおじさんが大好きだ。といっても、決して恋愛対象じゃない。観察対象として好きなのだ。放っておくと何をしでかすか分からないところがたまらなく面白い。だから一秒たりとも目を離せないのだ。

ここ最近、私の周りで起きたおじさんファインプレーを紹介しよう。まずはコロナ感染予防のために除菌を徹底しようとこれだけ口酸っぱく言っているのに、紙資料をめくる時ペロッと指先を舐めちゃうおじさん。マスクしているのに、いちいち外してそれはないでしょう!面白い!

続いて、酔っぱらったまま温泉に入ろうとしてすっ転び、足を痛めたおじさん。松葉杖をついて収録現場に来たときは、笑ってし・・・いやもう本当に心から気の毒だと思った。本当に!

極めつけは、他人が獲得した金メダルをかじっちゃうおじさん。いいぞ!もっとやれ!おじさん界の未来は明るい。次から次へと面白すぎるでしょう。

おじさんの不幸は蜜の味?

「シャーデンフロイデ」という言葉をご存じだろうか?ドイツ語で「Schaden(害)」と「Freude(喜び)」を合わせた言葉。日本語で言うところの「他人の不幸は蜜の味」みたいな感じ。私は同世代や年下世代にはあまり感じないが、おじさんが何かやらかすたびこの「シャーデンフロイデ」の気持ちを思わず噛み締めている。「若者の間でコロナ感染拡大!」なんてひとくくりにされて責められてしまうと、なんだか無性に反発したくなる。そこで「おじさんだってやらかしてるじゃん!」と、つい揚げ足取りをしてしまうのだ。

おじさんを叩いてどうするの?

おじさんがやらかした時、「これだからオッサンは!」と叩きたくなる人が多いのが不思議だ。一体みんな、おじさんに何を期待してるの?なぜそこまで怒るの?

もしかしてみんな、気付いてない?私は知っている。おじさんというのは、実は地球外生命体だということ。彼らは何をしでかすか分からないモンスター。マスクをして、うまく人混みに擬態しているヒューマノイド。そんな彼らを相手になぜ叩くのか?何を言ってもどうせ通じないのに。

私が小学生の時、父が自由人になった。仕事をするのも、家庭に参加するのも、しばらくボイコットしていた時期がある。それでも家に居続ける父は、家庭内でだんだん孤立していった。

私がまだ純粋で、世界の名作や童話のお話を鵜吞みにしていた頃。人って大人になったら自動的に結婚して魔法みたいに家庭を作ることができるらしい。そうやって、ファンタジーみたいに人生が進んでいくのだと思っていた。

でも、私は9歳で現実を知ってしまった。「結婚しても途中で「お父さん役」辞めていいんだ!?」って。もしかしたら、シンデレラと結婚した王子様も3年目くらいで浮気したかもしれないね。

母は辛かったかもしれないが、自分で選んだ相手なのだから仕方ない。それに考えてみたら、父は最初から結婚や家庭に向いてなかったのかもしれない。そんな相手とは知らず、私の母が勝手に「今日から旦那さん役」「今日からお父さん役」と、次々に役を与え、父は台詞を覚えるのについていけなかったのかもしれない。

「次期おじさん予備軍」のミレニアル世代へ

ここまでおじさんの話ばかりしてきたが、おじさん=団塊世代という認識は違う。10代、20代の若者だって「次期おじさん予備軍」だ。彼らもいつしか「何をしでかすか分からないモンスター」に変身する可能性は十分ある。いや、もう覚醒している人もいるかもしれない。

そして、そんなことを語る私もおばさんだ。

最初から相手に期待しなけりゃ、落胆もしないのに。子供が生まれたからって、お父さんになれない人って案外いるものだ。もしそうだとしても、まるっきりその人が悪いわけじゃないと私は考えるようになった。

むしろ、子どもの頃に遊んだ家族ごっこの延長で「旦那さん」「お父さん」と、勝手に役割を与えて夫婦劇を強要して満足しているのはオンナの方じゃないだろうか?

いつだって、家族ごっこに飽きていち抜けするのは男子のほうだった。

男たちは役を演じるのに耐えきれなくなって、のびのび生きられる本当の姿に戻りたいだけなのかもしれない。

書いた人 本間恵理

新潟県出身。東放学園専門学校卒業。学生時代にラジオの放送作家を経験した後、テレビの放送作家の事務所に就職。リサーチャーとして独立後、2020年7月、女性だけ...

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