2020年コロナ渦で大学生になりました。

オンナの叫び

2020年、春。
大学生になりたての私の大学生活は、予想もしない形で始まった。

前を向こうとした…のに

県内では進学校といわれる高校に進学するも、入学直後に挫折し、気持ちを作ることができないまま迎えた大学受験。
センター試験の大失敗を引きずり続けた私が補欠合格でなんとか進学したのは、滑り止めのつもりだった都内の某女子大だった。

「キラキラの新生活に胸を躍らせていた」なんて定型文を使うことができるのは、望んだ未来を掴めた人だけだと思う。
当時の私は、この先コンプレックスと闘い続けなければいけなくなったことに少々の絶望すら覚えていた。
それでも、決して安くはない学費を払って進学するのだからそれなりに意味のある4年間にしようと決めていた。

しかし、その決意はあっけなく砕かれることになる。

学校のホームページ上で次々に公開される「新型コロナウイルス流行のため」と理由がついたお知らせたちを、私は自宅で眺めていた。
「入学式は中止します」というたった一文で、新品のスーツは宝の持ち腐れになった。


緊急事態宣言が出て、キャンパスには入構制限がかかった。
初登校の日も決まらなければ、授業開始日も決まらない。

「延期」と「中止」が並ぶ行事予定表を、1日に3度は見ていた。

しばらくは学校からの連絡を待つ日々が続いた。

当初予定していた授業開始日は再延期されたし、学校指定のパソコンは予定日になっても届かない。
自分が大学に入学した実感なんて湧くはずがなかった。

それなのに、履修登録をしろ、課題をやっておけ、届いたパソコンの設定をしろ、などなど、要求だけは次々と送られてきた。
当然ながらなんの説明も受けていないのだから、文字だらけの冊子を読んでもどうすればいいのかわからない。
私も家族もあまりインターネットに詳しくなかったことも相まって、とてつもなく時間がかかった。

本来ならば、教室で新しい友達と「どれを履修する?」なんて話して仲良くなるんだろう。

しかし、私には身近に同じ大学の友達がいなかったし、
TwitterやInstagramのハッシュタグ検索だけで新しい友人を作れるほどのコミュニケーション能力もなかった。

どうしようもない心のモヤモヤ

今もそうだが、私がコロナ禍でずっと感じているのは「不安」だ。

きっと私だけではなく、同じように新しい環境に身を置かなければならなかった人はみんなそうだっただろう。

担任との距離が近くサポートも手厚い高校までとは違い、大学では学校内のこと、例えば単位をどのように取るかやサークルに参加するかどうかは完全に自己責任だ。

甘やかされていた状況から一変して、突然自分の責任が大きくなってしまったのに、そもそも自分がやっていることがあっているか間違っているかがわからない。
せめて友達がいれば確認できるのに、それすらできない。

夜も眠れないと言ったら大袈裟だが、ふとした時に気にかけてしまうほどには心配だった。
確認メールが来た時には心底安心した。

それでも、4月の後半にはオンライン上で試験的に授業が行われ、ようやくパソコンも届き、ゴールデンウィーク明けからは本格的にオンライン授業が始まった私の学校は、対応が早い方だったらしい。
地元の友達の中には6月からようやく始まったと言っている子もいたから、私は恵まれていたのだろう。

結局、2020年度は一度もキャンパスに通うことはなかった。
これまでオンライン授業を受けてきて、たしかに初めは不自由な思いもしたが、学べたこともたくさんあった。

誰もが慣れない新しい環境に身を置いて見えてきたものもあった。

今後どうなるかはわからない。
キャンパスに通えるようになるかもしれないし、逆に、4年間キャンパスに通えない可能性もある。

果たして、一寸先は、光か闇か。

今は自宅で一刻も早い終息を

ただ願うことしかできない。

日下寿乃

ココから自分色に染まるライター 神奈川県の湘南出身、2001年生まれの現役女子大生。都内の女子大で総合政策を学び、メディア業界に就職するためにさまざまなスキ...

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