世の女性よ、「脂肪と糖」を愛すべからず! ~食欲とチャラ男は絶対悪~

オンナの叫び

魅惑の美味しいものたち

「おいしいものは脂肪と糖でできている」

脂肪と糖で作るな。タンパク質で作れ。

 

おいしいものを食べるといつも幸福感に包まれる。
箸が止まらなくなって気づいたらお皿は空っぽで、

ああ私は前世でどれほどの徳を積んだんだろうかもしかして守護大名?

シアワセ〜〜〜とそのままぱたんと眠ってしまう。

 

しかし翌朝体重計に乗るとマジで脂肪と糖に殺意がわく。

あんなにおいしかったのに。

あいつら甘い顔で近づいてその気にさせといて騙しやがったなクソがという気持ちになる。

騙された!オンナの敵だけどやめられない!

例えばオンナの共通言語が「ダイエット」と「美容」とするならば、

「脂肪と糖」はオンナの敵、それも共通の敵である。

奴らは私たちオンナをたぶらかし、その名のとおり甘い蜜を吸わせて、私たちのカラダを膨らませるチャンスを虎視眈々と狙っているのだ。

 

たぶん脂肪と糖が男子高校生なら2人ともバチバチにモテるだろう。
いい感じに制服を着崩してんだろう。
サッカー部の脂肪と帰宅部の糖、でも仲良いから糖は音楽聴きながら脂肪の部活終わりを待っちゃったりなんかして。
どうせ脂肪の親は自営業で、糖には2個上に姉ちゃんがいるんだろう。

 

脂肪は後輩女子の軍団に靴箱で会って「ヤバイマジカッコイイヤバイ」ってちょうど聞こえるぐらいの声量で言われるし、
糖は校舎の窓に顔出した女の先輩から「ばいばーい」って手を振られるからしゃーなし会釈とかするんだろう。

 

あいつらの厄介なのは私みたいなモブキャラにも分け隔てなく接しやがるところだ。

 

だからそんな「脂肪派?糖派?うち脂肪派~」の論争に私だってもれなく加わってああでもないこうでもないって真剣に悩んでしまう。
どっちを選んでもその先には「裏切り」しか待っていないのに。

 

きっと脂肪も糖もモテてきたから、卒業後もオンナをもてあそぶのだろう。
大学では悪い遊びを覚えてしまう。
合コンでもバイト先でも、初対面のオンナを無邪気に「ちゃん」付けで呼んでしまう。
多少なれなれしくてもニコッと可愛く笑えば許されるそんな男、ろくなやつじゃない。

 

同じ大学に進学した私はそんな2人を横目で見ながらタンパク質と付き合う。
タンパク質は裏切らない。真面目で誠実。それでいて育ちがいい。

 

けれどタンパク質といても何か物足りない。
ユーモアもないしファッションも無難だし…パサパサしてるし……醤油ないと味しないし………。

 

やばい。脂肪か糖と付き合いてえ。

こうして私は過ちを腹に決め今夜も脂肪と糖にラインを送り、たまたまバイト帰りで時間が合った方とワンナイトしてしまうのだ。

 

でも「なんか好きになってしまったぽい…」と言ったところで「んー?でも俺のゼミ忙しいからあんま会えないし、俺なんかやめといたほうがいいよー?」みたいな交わし方をされる。

ずるい男なのだ。

脂肪も糖も。一瞬の幸せだけ与えておいて、その後の責任なんて持ってくれやしない。

 

どうして私ばかりこんな仕打ちに遭うんだろう。脂肪と糖にもバチが当たればいいのに。就活失敗しろ。それか楽天ポイント失効しろ。

 

そんな失意のどん底を味わいながら夜中にバッキバキの目でエクレアとファミチキ食べた。
翌日、昼に起きると体重が1キロ増えていた。脂肪と糖から、私はまだまだ逃れられそうにない。

 

書いた人 みくりや佐代子

広島県生まれのライター・エッセイスト。広島大学教育学部在学中に学生結婚。2019年より趣味の一環としてコンテンツプラットフォーム「note」にて「ちゃこ」名...

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